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アイボディ、マティアス・アードリック来日

白状すると、私は、アイボディの熱心な生徒かと言われたら、実はそうでもない。のですが、
それでもマティアスのワークが好きなので、毎年受けています。

眼の疲れが取れるし、頭がすっきりします。

(それと、チャーミングな人柄のマティアスに会えるのがうれしい(*^_^*))
マティアスアードリック来日 アイボディ・レッスン】

自分の目や視覚のことが、気になる方へ
視覚と脳と体のつながりが、気になる方へ

アイボディという、目と脳の使い方のレッスンをする、マティアスアードリックさんが8月おわりに来日します。

アイボディ(EyeBody)は、アレクサンダー・テクニーク教師であったピーター・グルンワルドが、自分自身の極度の近視を治したいと、独自にワークを発展させて目の使い方/脳の使い方のワークをはじめたものです。

ピーターは10センチ先もぼやけるほどの近視だったそうですが、今は全く眼鏡を使っていないのです。

いまは、アイボディは単に視力をよくするのが目的ではなく、自分の目、そして脳の使い方の癖を知り、それを変えて、より生き生きと、”今に生きる”ためのワークになっています。

具体的には、寝た姿勢で視覚システムの通りをよくするワークをしたり、見ることの練習、見ることを含む日常のシチュエーションの練習、ヴィジョン・ダンスという視覚のエクササイズ、など、その人の状況に合わせて行います。

マティアスアードリック Matthias Erdrich先生は、ピーターの一番弟子で、日本に毎年来ていて、ピーターとはまた味わいの違う、穏やかな人柄に、ファンが多いです。

日本で教えるようになってから日本語の勉強を続けていて、ひらがなとカタカナの読み書きができ、日本食、とくに焼き魚定食が大好きです。(とんかつも好き)。

マティアスは、オーケストラのコントラバス奏者の顔も持っています。

音楽を演奏する方は、楽器を持参していただいたりして、アイボディの考え方を生かした楽器のレッスンも可能です。

アイボディがはじめての方は、2回の枠(1時間)をとっていただいて、「入門レッスン」という形で、基本的な説明&ワークをさせていただきます。

以下の日程になります。

東京
8月28日(月)
8月29日(火)
8月30日(水)
8月31日(木)

京都
9月2日(土)
9月3日(日)
9月4日(月)

詳細、申込はこちら → アイボディ・ジャパン公式サイト
http://www.eyebody.jp/

サイト内の「ウェブ申し込みフォーム」をクリックすると、空いている時間枠が表示されます。

参考までに…
私(石井ゆりこ)が前にアイボディのワークショップに参加したときのブログ。2010年
http://www.littlesounds.com/wp/52216458/

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見えないところで視覚野を使う(アイボディ合宿)

能楽堂のさる3

この写真は、先月はじめに京都であった、ピーター・グルンワルドの”アイボディ(Eyebody)”の合宿のときのものです。京都の北部の修学院というところにある関西セミナーハウスのなかに、100年前につくられた能楽堂があって、今回はそこを会場に、三泊四日のセミナー合宿がありました。

その最後の日の朝、視覚の経路をたどる瞑想を、みんなでしていたら、猿たちが大勢、庭をとびまわっていて・・・。

すごいスピードで庭の端から端までかけまわったり、木に登り、そこから、とととと、と、足音をさせて、屋根に登り、すごく元気な猿たちでした。

子どもを連れた親たちが、何家族か、いるようでした。
大人の猿や、走り疲れた猿は、屋根のてっぺんに上って、のんびり座っていました。

—–

さて、アイボディとは、ピーター・グルンワルドさんが、アレクサンダー・テクニークやほかのワークを、自分自身の経験をもとに独自に発展させてできた、目の使い方、そして脳の使い方のワークです。

ピーターは10センチ先もぼやけるほどの近視だったそうですが、今は全く眼鏡を使っていないのです。でも、ワークショップは単に視力をよくするのが目的というだけでなく、自分の目そして脳の使い方の癖を知りそれを変えて、より生き生きと、”今に生きる”ためのものでした。

私自身も近視で、部屋の中では大丈夫ですが、外出のときには眼鏡を使っています。

でも、そういえば合宿のあと、眼鏡をかけなくてもあまりストレスを感じていないです。

以前は、見えないことにストレスを感じていたのですが、最近は、外を歩いていて、文字などは見えないこともあるので、文字を読む必要があるときは眼鏡をかけるけれど、ほかは、「見よう!」とがんばらなくても自然と入ってくる情報を、前より信頼できるようになって、前よりリラックスできるようになったような気がします。

合宿の詳細については、盛りだくさんだったので全部は書ききれませんが、そのなかで、ワークをそれぞれの日常のことに応用するワークをやったときのことを書こうと思います。

歌を歌う、コンピューター、折り紙、お札を数える、など、それぞれの人が、いろいろなことをやって、見ていてとても興味深く、自分の日常にも応用できるヒントが得られました。

私は、鞄のなかから物を取り出す、ということを、みなさんの前でやって、先生のピーターに見てもらいました。
私はいつも、鞄のなかに物をつめこみすぎる傾向があって、そこから必要なものを取り出そうとしたとき、なかなか出てこなくてあせる、ということが、よくあるのです。

それで、鞄からお箸をとりだす、ということをやってみました。

マイ箸をせっかく持ち歩いているのに、必要なときに見つからずに、結局割り箸を使ってしまう、ということが多かったのです。

まず、いつものようにやってみると、

「君は、見ないで取り出そうとしているようだね」

と言われました。

「暗いし、鞄の中には物がたくさんなので見えないし、でも見えなくても、手の感覚でわかると思ったんです」

と言ったら、

「見えなくても、視覚野を使ってごらん。そのものを視覚化(ヴィジュアライズ)して、思い浮かべてごらん。

ヴィジョンがリードして、動きがついてくる、そういう意図を持ってみて。」

と言われました。

それで、自分のお箸入れの色や形を思い浮かべてから、もう一度鞄に手をいれてみると、

あらふしぎ、すぐにお箸がみつかりました。

その一連の私の動きを見ていたほかの参加者の方々が、

「動きがさっきと全然ちがっていた。茶道をやっているみたいに、手が美しく見えた」

などと、言ってくれました。

たしかに、最初は(=いつもは)、無駄な動きがすごく多かったな、ということは、自分でもわかりました。

アイ・ボディは単純に目の使い方というより、脳の使い方なのだ、ということは、概念として聞いてはいたけれど、

実際に見えないものを探すときにも使えるんだな、

ということが、具体的な日常動作で経験できたことは、とてもよかったです。

それで思い出したのですが、以前、視覚障害者の人に会ったとき、その人の動きが、無駄がなくてとてもきれいだったことです。

すごいな~、どうしてそんなことが可能なのだろう?と思っていたのですが、そうか!目の見えない人は、きっとそういうふうに視覚野を使っているのでしょう。

—–

この合宿より話はさかのぼりますが、誕生日の日に同居人が、「なぞの旅」をプレゼントしてくれました。

行き先を知らせずいろいろおもしろいところに連れて行ってくれるということで。

雰囲気のよい映画館で、言葉のない映画を見たり、夕日がきれいな山にのぼったり、森のなかのレストランに行ったり、たのしかったのですが、

そのとき、しばらく目隠しをして、手をつないでもらって歩きました。

そのとき気づいたのが、目隠しをして歩くと、意外にも、自然に背筋が伸びて、歩くのがいつもより楽だった、ということでした。

いつもは、無意識に、前に見えるものの刺激に反応して、気がつかない程度に顔を前につきだしていたのかもしれません。

安全な環境をえらんで、目をつぶって歩くことをやってみること、お勧めです。

首を楽に、と思うと、バランスを取りやすいですよ。

去年のアイボディ合宿のことはこちら

こちらは、今年の2月に個人レッスンに参加したときのこと。
アレクサンダー・テクニークlittlesoundsでの、アレクサンダー・テクニークのレッスンのスケジュールはこちらをご覧ください。

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PCでのデザインワークと、アレクサンダー・テクニーク

京都でのアイボディ合宿のとき、H君という2歳の男の子がいるN家に泊まらせてもらっていた話を先日書きました。お母さんのNさんは、アレクサンダー・テクニーク仲間であると同時に、自宅でデザインの仕事もしているのですが、今回、私のレッスンを受けたい、とくに見ることについてのレッスンを受けたいと言ってくれたので、連日の3食のご飯と交換で、レッスンをしました(とてもおいしいご飯を毎日いただいていたので、交換条件としては、私のほうが、うんと得をしすぎですが)。。

デザインの仕事は締め切り前になると、根をつめてパソコンに向かわなければならず、目が相当疲れます。そのとき、ちょうど締め切りが終わった直後だったのです。そしてちょうど、その仕事の「直し」が来たので、「じゃあ、その直しをやっているところを、レッスンとしてみてもらうことはできないか?」ということになりました。

仕事の姿勢や動きをレッスン中にやってみることは、よくあるけれど、リアルで仕事をしているところをアレクサンダー・テクニークのレッスンとして人にワークをする機会は、はじめてじゃないかな? ちょっとどきどきしながら、やってみました。

パソコンの前に座って、ソフトを開いてファイルを開いて、デザインの修正をはじめます。
注意力がパソコンの画面のほうに行きます。そうするとだんだん座っている姿が微妙に、あえて言葉にするとすれば浮いてくるような風になってきます。画面に注意力を集めながらも、画面から入ってきた情報が、頭全体の奥行きを通って、そして体全体を立体的に通って、本人の骨盤や地面の方向にも来る、、、というような方向性で、無言で彼女にハンズ・オン(=手を触れる)しました。

方向性を思いながらハンズ・オンするのは、姿勢を変えるためではなく、気づきをもってもらうためなので、ハンズ・オン後も見た目はほとんど変わりません。
ハンズ・オンされながら仕事なんて、やりにくいんじゃないか、と思う方もいるかもしれませんが、形としての姿勢を変えるわけではないので、そうでもないのです。
でも、気づきを持つと、すぐに刺激に対する反応のパターンが変化するのがわかります。

画面から来る情報に対して彼女は最初、「むこう(画面の方)に行きたくなる」というような反応をしていた、ということに気づき、それを抑制します。

画面からの情報は向こうから光としてやってきて、眼球をとおして入ってきて、脳に届いて、脳が認識します。
(脳のなかで、見えたものを認識する”視覚野”は、脳の一番後ろ部分にあるのです。)

いつもの「向こうに行きたくなる」反応を抑制することができると、
そのように「情報が向こうから入ってくるのをただ受け取る」ということができます。

でも、癖は根強いので、癖の反応のほう、受け取ることのほう、を行ったりきたりしている様子でした。その間も、デザインの修正の仕事は進んでいます。
特に、単純作業でない部分、考えないといけないところにくると、とたんに「むこうに行きたくなる」ということに、彼女は気づきます。

「でも、取りに行かないで、受け取れてるときのほうが、よく見える!」
と、彼女は言います。「それに、楽!」。
デザイン修正の仕事が完成し、メールを書いて添付して、送信しました。

窓からは午後の光が差し込んでいたので、アイボディ教師、ピーターに習った、目をつぶって太陽をみる目の日光浴(サンニング)と、パーミング(手で目を覆う)、を、何回か繰り返しました。「気持ちいい!」
今日は朝から外に出ていないけれど、家のなかにいても、太陽をこうやって受け取れるのは嬉しいです!
さらに、ピーターに習った、窓の外の景色を、近くのもの~だんだん遠くのもの~そしてまた近くのもの~と、奥行きを追っていきながら見るワークをしました。外の小川を水鳥が泳いでいます。

ワークが終わったらNが抱きついてきました。
あんまり普段そんなふうにする人でもないので、内心少し驚いていると、
「Hが生まれてから、デザインの仕事はずっとこうやって続けなあかんな、という覚悟ができて、楽な分だけというわけにはいかへんな、という覚悟をしていたけど、これで、今後もやっていけそうな気がするよ」
というようなことを言ってくれました。

うーん、美しいね。

私も自分の子どもがいないことに甘えず、真剣に生きたいな、と思いましたよ。

パソコンに向かう仕事って、それも一つの肉体労働だと思う。
大変な仕事だけれど、体を壊さず元気に続けてもらいたいものです。

それからお茶を飲んでいると、取引先から、修正OKの電話がかかってきました。(*^^*)

それから保育所にいるH君を自転車を迎えに行ってきたNさんは、「いろんなものの見え方がちがったよ~」と言いながら帰ってきました。

—–

今回、リアルな仕事をレッスンでやる、という体験をはじめてやりましたが、リアルな刺激に反応している本人と、直接ワークできるので、すごく学びになるな、と思いました。

今までも、パソコンをみてキーボードを打つワークや、ノートに文字を書くワークをやることがありましたが、実際に納品するものをその場でやるということははじめてでした。

なので、こんなふうにやりたい方は(あるいは、ここまででなくてもいいですが)、ご自分のパソコンなどをレッスンに持ってきてください。
パソコン以外のほかの道具でもいいですよ。また、うちにあるものなら貸しますので遠慮なく言ってください。

私(石井ゆりこ)のアレクサンダー・テクニークのサイトはこちらです。

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