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気功とアレクサンダー・テクニークのワークショップを終えて

日曜日に、座間晶子さんと気功とアレクサンダー・テクニークのワークショップを行いました。

前回3月に行ったときには、けっこう長い時間、みっちり気功をやったのですが、易しい動きと言えど、慣れない方にとっては少しキツかったようでしたので、今回は、やり方を変えてみました。

まず、楽に立つとはどういうことかというのを体験していただき、それから、一つの気功の動きのなかにある、腕をあげる、下ろす、体を曲げる、などの動きを分解して、それらを体がもっているデザインに沿って楽に行うことを体験していただきました。

ひとりひとりの、がんばりすぎの癖を、どう意識を持っていけばやめられるか、それをやめてもバランスをとれる、動かせる、ということを、私が触れて一緒に動いてサポートしながら体験していただきました。

一日かけてひとつの気功をやり、合間に、足の先の形や立体感を実感するワークをしたり、グラウンディングしたところから声を出すこともやりました。

アレクサンダー・テクニークの休息法のセミスパインもやりました。晶子さんが、「これもひとつの気功ですね」とおっしゃってました。

終わってからいただいたご感想を紹介します。

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日曜日はありがとうございました。
ゆりこさんが私のからだに触れたときに感じたことは、正されるんじゃなくて、自分が自身をたしかめる力をもらってる感じがしました。
晶子さん、ゆりこさん、そしてあの場に集まった皆さんとのゆったりした時間に感謝しています。
いろんな気づきと、渾元気功、降気功をひとつ持ち帰ることができて、大変意義のある時間でした。
ありがとうございました!

(K.Oさん、50代)

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気功に慣れない私にとって、今回の気功とアレクサンダー・テクニークのワークショップは、ゆり子先生に身体が楽になっているかを見てもらいながらだったので、自然に体感しながら受けとめることができました。

シンプルであることは全てに通じるなと実感しました。

今朝、素足で立ってみたら、床に足の裏がしっかり密着して押されても倒れないぐらいの密着力を感じました。しっかり大地に支えられている安心感もありました。大地に包まれている感じでともいえるかもしれません。「まろかしの世界」の中心に自分が立っている感じでしょうか。

(註:まろかしの世界ーすべてが丸い、ということだそうです。)

三性帰一を始めていくと、立っていることが気持ち良く感じられました。いろいろな音や流れていく風、匂いを感じているうちに自分が一本の木になり地面からエネルギーが自然に吸い上げられて体の隅々にしみ渡っていく、駆け巡っていく感じがしました。実際の木々たちもこのように感じているのかもしれません(笑)

腕の動きに合わせて気が流れていく様は少しずつですが感じられるようになってきたような気がしました。

ワークショップ当日、足・腕・股関節・膝等の使い方を一つ一つ丁寧にチェックしてもらったことによって、身体がより楽に動かせて必要以上の力がからだに入りませんでした。

このことによって、からだが気功の方法を覚えてくれた気がします。動きを覚えるためにエネルギーを使わずにすんだので前回より疲労感はなく、自然に家でやってみようと思えました。

大地に身を委ねていれば身体は自ずから心地よい楽な状態に整えられていくのですね。

本当に余計なことをしなければいいんですね~。改めて体感できました。

足の裏が地面と接することで足と大地がつながっていることを体感できたことは、私にとって奇跡のような出来事でした。

何事も継続して意味があると思うので、いつの日か気が貯まり粟粒一つできてそれを育てられたらいいなと思います。

(Y.T.さん、60代)

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気功とアレクサンダー・テクニークとを一緒に教わることで、半日の間なのにだんだんと感じかたが変わりました。 手を上げる、下げる、体を前へ倒す、起き上がる、膝を前へ送り出す、息を吸う吐く、などの動きが連続して一緒になるのを少しずつ丁寧に体験させていただいたと思います。 最後はとても気持ちよく動けて嬉しかったです。

回数や呼吸などもその時々で変えて大丈夫とのことで、とても気が楽になりました。

いつも足や手の先がとても冷たいのに、その日はジーンとして熱かったので、もしかしたら筋肉痛になるのかなと思っていたら、今日になってもどこも痛くならないです。

先生がおっしゃるように「実験」と思って、日常に取り入れてみたいです。

「まろかし」、「母の木」のお話も素敵でとても心に残りました。

(C.Nさん、40代)

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今回コラボした座間晶子さんは、何十年も気功を実践されて教えてこられた方。また気功自体、何百年もかけて体系づけられてきたもの。それをワークショップで行うときに、アレクサンダー・テクニークの方法で介入したら楽にできるようになってよい、とは思っていたものの、前回はちょっとそのことに遠慮があった私でした。気功の本質を邪魔してしまわないかな?と。

でもやってみたら、かえってそれによって、深い体験をできたという人が多くて、晶子さんもよかったと言ってくださり、よかったです。

石井ゆりこ

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「腕の力を抜く」 (1)(続 力を抜くことのむずかしさと方向性)

前回、「力を抜く」ことのむずかしさと「力を抜く」について、主に胴体の話からしてきました。

胴体を、力を抜こうとして下向きに押し下げるのをやめて、上向きに広がっていく(「ぶらあがる」)ことを思うと、呼吸もしやすくなるし、手足も動かしやすくなる、という話でした。

今日は、「腕の力を抜く」ということについても、書いておこうと思います。
腕についても、ダランと下向きにぶらさがるのがよい、と、よく言われたりしますが、これについても、もう少していねいに見てみる必要があると思います。
腕をぶらさげようとして、押し下げて、重くしてしまっていないか、ということです。

たしかに、不必要に腕を持ち上げた状態で固めて使っている場合もあるので、それに気づいたら、やめる必要があります。でもだからといって、押し下げすぎるのにも注意が必要です。

これには腕の構造を見てみると、役に立つかもしれません。

 (以下の説明は言葉だけではわかりにくいかもしれません。後日、絵をのせようと思いますが、言葉が苦手な人は、すみません、理解できなくても気にせず、流し読みしてください)。

腕を骨格として見ると、腕のはじまりは、前面から言うと、体の中心の胸骨から左右それぞれに伸びている鎖骨からはじまります。細長い鎖骨がゆるやかなS字にカーブしながら左右に伸びていて、胴体の端まで、肋骨の端までさらに外側、胴体の一番端まで来て、そこでいわゆる肩の骨(=上腕の腕の先端)と出会います。そこから向きが変わり、上腕の骨は下向きに下りてきて、ひじ、前腕、手首、手のひらと続いていきます。
つまり、腕は体の中心からまず左右に伸びていって、そこから下に下りています。

ついでに言うと、背面には大きな逆三角形の肩甲骨が左右にあって、そこから腕がはじまっています。なにげなく手を上にあげると、肩甲骨も手の向きと連動して回転します。(だれかに肩甲骨を軽くふれてもらいながら、手を上に向けて動かすと、わかりやすいかもしれません (註)

さらに筋肉で言うと、肩甲骨のさらに下の広背筋が、腕の動きと連動して動いてきます。

 つまり、腕はまず、中心から外側に向かって左右に伸びている、
背面から見ると、腕は、左右に広がっている肩甲骨からはじまっている。
もっといえば、腕は筋肉でいえば、広背筋からはじまっていて、下から支えられている。
そのような、中心からのつながりと、下からの支えがあって、はじめて、腕は下に行ける。

腕は上からぶらさがっているのでは、ないのです。

だから、力を抜こうと思うとき、腕が背中から支えられているイメージを持つと、いいと思います。

ただ、実際に腕を使うときで、「力を抜く」ことが課題になるときは、何も持たず、動かさずにいるときではなく、腕や手を使って何かをしているときだと思います。
そういうときには、どういう方向を思えばよいでしょう?
よかったら、考えてみてください。

(次回に続きます)。

註:私のワークショップやレッスンでよくやる動きですが、そのときは、その人によって、癖があるので、どこに気をつけたら肩甲骨が動きやすくなるかをアドバイスして動いてもらいます)。

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指や腕を使うことと、アレクサンダー・テクニーク

楽器演奏 (に、限らずですが) のときに、体のことに意識を向けるとよさそうだ、と考える人は、ここ数年、増えてきたように思います。

 ただその意識が、腕とか、指の関節などだけにとどまっている場合が、まだまだ多いように思います。

 指や、指の関節や、手首、前腕、肘、上腕、肩甲骨の関節、、、。

とても大事ですが、そのほかにとても大事なところがあります。

どこだと思いますか?

 それは頭、首、背骨であり、胴体です。
 頭、首から骨盤の底までの、体の幹となる部分です。

 ギターを演奏するために、腕を動かすとき、その腕の動きは肩から先だけで起こっているのではありません。
 胴体の側面の筋肉も、腕の動きを支えています。
 胴体の筋肉は、目に見えて大きくは動かないので、一見地味ですが、とても大事な働きをしています。
 胴体の筋肉が自由だと、腕の動きはとても自由で楽になります。

 (ギターだけでなく、ピアノでも、ヴァイオリンでも、管楽器でも、また楽器演奏にかぎらないの日常動作でも同じですね。)

 胴体が押し下げられていたり、つぶれていたり、固まっていたりすると、腕の動きも硬くなってしまい、そのまま無理して腕を動かしていると、傷めたり腱鞘炎の原因をつくってしまったりすることもあります。
また、呼吸も楽にしにくくなってしまいます。

 胴体がゆったりと、もともと持っている本来の大きさ、厚さ、広さ、長さ、そして伸縮性を邪魔することなく使えていると、それが動きの根幹となって、自然に腕の動きと連動して、目に見えないほどの繊細な動きが起こってきて、動きを自由にするためのサポートになります。

 これは、胴体が腕の動きにつられてバランスを崩して動いてしまうこととは違います。むしろ逆です。
 胴体が腕につられて動いてしまっているときは、むしろ胴体を固めてしまっています。また、腕も本来の長さ全部を使えていないことが多いです。
 胴体がゆったりと自由であれば、胴体と腕は、連動性がありつつ、それぞれの場所で、独立を保っています。
 (言葉で表現するのはちょっとむずかしいのですが…。)

 指先を動かしているときに、腕を動かしているときに、胴体はどうしているか?
ちょっと観察してみてください。

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 アレクサンダー・テクニークは、indirected procedure (インダイレクティド・プロシージャー/間接的な方法論)と言われることもあります。
直接的に使っているところに目を向けることは、当然よくあることですが、直接的な場所から少し離れた場所に注目してみると、そこが、動きのキーになっているかも、動きの源泉になっているしれません。

 動きの質について言葉にするのは難しいですね。伝わったでしょうか?
 疑問点がある方や、もっとよく知りたい方は、よかったらレッスンを受けてみてください。

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