カテゴリー別アーカイブ: 演奏者のためのアレクサンダー・テクニーク

デビ・アダムス、アレクサンダー・テクニーク個人レッスン2017年12月

13日(水)「人前に立つときに ”楽さ” を見つける」17日(日)「アレクサンダー・テクニークをとおして”体験”を深める」に続いて、

デビ・アダムスのアレクサンダー・テクニーク個人レッスンをご案内します。

ピアニストの方でしたら、ピアニストでもあるデビさんに、アレクサンダー・テクニークをピアノ演奏にどう応用したらいいか、実際にピアノで曲を弾いて見てもらうのもよし(会場にはアップライトピアノがあります)。

それ以外の演奏家の方でしたら、楽器演奏や歌や、パフォーマンスへの活かし方を探究したり、呼吸について探究するのもよし。

参考・デビ・アダムスによる、音楽家のための12のおきて

あるいはどなたでも、寝た姿勢で休むワーク(テーブルワーク)、日常動作やいろいろな動きをとおしたワークで、自分のなかにある繊細さやダイナミックさへの可能性に触れるのもよし、
子育てや、人間関係の困難へのアレクサンダー・テクニークの活かし方について聞いてみるのもよいと思います。

アレクサンダー・テクニーク教師や教師見習いの方は、教えることについて、複数枠をとってペアやミニグループでやってみるのもよいでしょう。

1回45分13500円(通訳代込み)
・ワークショップご参加の方と、2枠以上申し込まれる方は2回目以降1回11500円(通訳代込み)
・事前振込をお願いします。お申し込み後、振込先をお知らせします。

12/12(火)藤沢・鵠沼スタジオ 13:00、13:45、14:30、15:15
12/18(月)文京教室 15:30、16:15、17:00、18:30、19:15
12/20(水)文京教室 14:00、14:45、15:30、16:15、17:00、18:30、19:15
12/23(土・祝)文京教室 10:30、11:15、12:00、12:45

下にあるお申し込みフォームからお申し込みください。

講師紹介 デビ・アダムス(Deborah Fishbein Adams)

ATI(アレクサンダー・テクニーク・インターナショナル)公認アレクサンダー・テクニーク教師、クラシックピアニスト。
ボストン音楽院にて、音楽家とダンサーにアレクサンダー・テクニークを教えている。個人としてもアレクサンダーテクニークとピアノの指導を行う。2013年より音楽院内でアレクサンダー・テクニークの教師養成コースを運営しており、それに先立ちトミー・トンプソンの教師養成コースで長年アシスタントを務めている。ATIの倫理諮問委員会の共同委員長。

近年、ベッツィー・ポラティンから「アクターズ・シークレット・トレーニング」を受けており、そのなかでアレクサンダー・テクニーク、カール・スタウの呼吸のワーク、ピーター・リヴァインのトラウマのワークを探求している。今は成人した2人の娘がいる。

 

アレクサンダー・テクニークlittlesoundsでは、この期間以外には石井ゆりこが、東京と神奈川で個人レッスンを行っています。
レッスン・スケジュールとお申し込みはこちらです。

お申し込みフォーム

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【レッスンご希望の教室名】
湘南・藤沢スタジオ東京・文京教室

【ご予約ご希望の日/開始時間帯】(第3希望まで)
◆第1希望  開始
◆第2希望  開始
◆第3希望  開始

(時間に幅をもたせてご希望を書いてくださると、ご希望の時間をとりやすいです。
もしご希望の時間がいっぱいの場合は、再度相談のうえ調整させていただきます。)

【レッスンについてどこで知りましたか?】

【レッスンにあたってのご希望は?】

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12/13(水)デビ・アダムス・ワークショップ「人前に立つときに ”楽さ” を見つける」

デビ・アダムス、もうすぐ4度目の来日です。
毎回、ファンが増え続けているデビさんのワークです。
興味がある方はぜひご一緒しましょう。
どなたでも参加可能です。

この日のワークショップはは音楽スタジオで行うので、楽器の演奏に役立てたい方も歓迎です。会場にはピアノもあります。

音楽に携わる人、役者さん、人前で話すことのある人、
それぞれが自分の最善を出しやすくなるように

このワークショップでは、そのためのツールをとりあげます。

自分と人前に立つこととの関わりをみていき、関係性の自覚がパフォーマンスの体験を高めることにつながるということを、一緒に探求していきましょう。

その過程で、呼吸とアテンショナル・アウェアネス(自分が何に注意を向けているかの気づき)についても探っていきます。

曲や作品の一部や、話すこと、などなど、人前でシェアしたいものをお持ち寄りください。

●講師紹介 デビ・アダムス(Deborah Fishbein Adams)

ATI(アレクサンダー・テクニーク・インターナショナル)公認アレクサンダー・テクニーク教師、クラシックピアニスト。
ボストン音楽院にて、音楽家とダンサーにアレクサンダー・テクニークを教えている。個人としてもアレクサンダーテクニークとピアノの指導を行う。2012年より音楽院内でアレクサンダー・テクニークの教師養成コースを運営しており、それに先立ちトミー・トンプソンの教師養成コースで長年アシスタントを務めている。ATIの倫理諮問委員会の共同委員長。

最近は、ベッツィー・ポラティンから「アクターズ・シークレット・トレーニング」を受けており、そのなかでアレクサンダー・テクニーク、カール・スタウの呼吸のワーク、ピーター・リヴァインのトラウマのワークを探求している。

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日 時 : 12月13日(水)13:00~17:45
会 場 : 都内(お申し込み後、お知らせします)。
参加費 : 17000円(事前振込。お申し込み後、振込先をお知らせします。)
定 員 : 8名
講 師 : Debi Adams (通訳つき)
お申し込み、お問い合わせ:一番下のお申し込みフォームに入力ください。または
yuriko@littlesounds.com までメールで以下をお知らせください。
1) お名前 2) お電話番号
3) このワークショップをどちらで知りましたか?
4) その他、参加するにあたって、特に興味があることなどをお知らせください。)
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このワークショップ以外に、2017年12月11日~23日の間にデビ・アダムスの個人レッスンとワークショップを企画しています。詳細はこちらへ。

アレクサンダー・テクニークlittlesoundsでは、この期間以外には石井ゆりこが、東京と神奈川で個人レッスンを行っています。
レッスン・スケジュールとお申し込みはこちらです。


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オーケストラの共演者同士のアレクサンダー・テクニーク・レッスン

先日、オーケストラでビオラを弾いている3人の方がいらして、ミニグループレッスンをしました。

終わって、おひとりの方が、次のように伝えてくださいました。

「私にとっては夢のような時間がありました。
ずっと3人で弾いてきたのですが、いつもとは全く違いました。
誰が誰に合わせるというのではなく、
自然につながりがある、不思議な感じでした。

眼だけ、耳だけ、音だけ、ではなく、
3人だけでもなくて、
その時には空間全体を感じていたような気がします。」

私が、常日頃から大事なことだなあと思っていることを、
当日その場では言ったわけではないのに、
実際に体験して、感じとってくださったようで、うれしく思いました。

当日やったのは、
まずは体のレベルで、意識の向け方を変えてみるということによって、
自分の体を体験する感覚が変わるということ。

自分で体を動かしたり、私が体に触れることで、
いつもと違う意識の向け方が起こると、

・体の中心軸と、指先の関係が実感できる
・重力からサポートされていることが体験できる
・腕の根元から指先まで、長く使えて自由に動かせる

……というようなことからはじめ、
それから、いつも通り演奏してもらいました。

それで、演奏に入るときの癖に気づき、
癖とは違う選択肢を選べること、
を、体験していただきました。

といっても、
当日は、そういう説明を、あまり言葉ではしなかったので、
何が起こっているのか、ご本人たちは、もしかしたらわからなかったかもしれません。

言葉を言いすぎると、生徒さんが体験を離れて頭で理解しようとがんばってしまう場合もあって、
それは避けたいなあ、と思うのと、
私自身、レッスン中は直観的にやっていたりするので、
言葉が足りなくなってしまうことが、あるかもしれません。

でも、演奏していたそのときを、いつになく楽しんだ。

それは、大事な体験で、
今後、かならず生きてくる体験だと思います。

そういう体験を積み重ねることで、自分への理解が深まってきます。

楽器を演奏するときに、
手だけに意識がいっていたり、
譜面の音符を追うことばかりに意識がいってしまうと、
自分がやることに追われてしまって、
合わせることがむずかしくなってしまうことがある。
そういうときに、腰や背中を意識に含めると、
自分の中心とつながりながら、指や腕を動かして楽器を弾くことも、楽譜を見ることも、
しやすくなるようです。

自分全体を使って楽器を弾く
ということが、しやすくなるようです。

自分全体を使えるようになると、その場の空間全体ともつながりやすくなり、
リズムが合い、音が合ってくるようです。

アレクサンダー・テクニークlittlesoundsでは、東京と神奈川で個人レッスンを、それぞれ週に3日づつ行っています。
レッスン・スケジュールとお申し込みはこちらです。ミニグループレッスンも可能です。

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ギタリストの方とのアレクサンダー・テクニーク・レッスン

私は個人的にギターという楽器がとても好きなので、ギタリストの方とのレッスンがとても好きです。クラシック、ポップス、ジャズ、ボサノヴァ、ハワイアン、アイリッシュetc. さまざまな民俗音楽etc. いろいろな奏法のギターを弾く方が来られ、ギターってほんとに多彩な表現ができる楽器だなあと思います。

ギタリスト
illstrated by Pantaya

しかしギターを弾いていて、指や腕を痛めてしまったり、腱鞘炎になったり、首や肩の痛みや、腰痛に悩まされる人も少なくないようです。「職業病みたいなもんでしょうね」と言われることもありますが、痛みが避けられないものと考えてしまうのは、あまりにもったいないと私は思います。長く、できれば一生かけて演奏を楽しみたい、と多くのミュージシャンが思っているはず。痛みからは解放されたいですよね。
ギターを弾き続けながら、痛みから解放されることは可能だと、いろいろなギタリストとレッスンしてきて私は確信しています。

そのためには必ずしも、弾き方、奏法、スタイルを変えなくてもよいかもしれない。同じスタイルのまま、見た目では違いがわからなくても、弾くときの体の使い方の質が変わることは可能で、それによって、同じことを弾くのであっても、楽さ、伸びやかさ、自由さ、力強さが生まれてきます。

そしてギターの音色により深みが増したり、音色がよりクリアになったりして思うような表現ができるようになる。またリズムがよくなる、というようなことが起こるのです。

同時に、ギターを弾いているとき以外の日常生活にも、楽さやしなやかさが増してきたりします。

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初心者の方で、まだ自分の弾き方のスタイルが定まっていないときにアレクサンダー・テクニークを学びつつ、ギターを学ぶのもお勧めです。上達が速くなるし、無理して弾く癖がついてしまわないためにもなります。

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ギタリストの人のためのアレクサンダー・テクニーク・レッスンは、楽器を持たないところのレッスンと、楽器を持ってのレッスンを組み合わせてやります。
たとえば「座る」「楽器をかまえる」などを重点的にやることもあれば、曲を演奏しているときにどうしているかを観るのを重点的にやることもあります。それらを両方やることが多いです。

レッスンはオーダーメイド。その人の演奏経験や演奏スタイル、めざすところ、どこで悩んでいるか、弾いているとき以外どうしているか、などによって違ってきます。

参考までに例として、私がギタリストの方のアレクサンダー・テクニーク・レッスンのなかでよく言っていることのうち、言葉だけでもある程度参考になるかなと思うことを、メモ的に書いてみます。

座るという動きを見直す
・座るというのは、固定した姿勢だと考えられることが多いが、「座るまでの動き」によって、座る姿勢が心地よいか、安定しているかどうか、などが決まってくる。
「座ってしばらく弾いているうちにだんだん姿勢がくずれてきてしまう」という人には特に大事。
・立っているところから座る動きを見直す~胴体を縮めないで座る。上向き方向を思いながら座る。

セミスパイン~建設的な休息
・床やテーブルの上で仰向けになる、「セミスパイン」といわれる姿勢で休む。背中全体を重力にサポートされることで、背中全体の長さ、広さ、厚み、を思い出す。それによって腕が背中からつながっていること、サポートされていることがわかりやすくなる。
・アレクサンダー・テクニークで背中というときは、骨盤も含める。骨盤の底まで含める。(骨盤がとても重要)。

Illustrated by Pantaya  肩甲骨から指先までの長さをイメージしてみましょう。
Illustrated by Pantaya 肩甲骨から指先までの長さをイメージしてみましょう

腕は背中からつながっている.
・肩から先だけが腕だと思っていると、腕を実際より短くしか使えない。それが肩こりなどの原因となったり、弾く姿勢が前のめりになりすぎてしまう原因となることがある。
・肩甲骨から指先までの長さをイメージしてみる。

胴体の側面を思い出す。

指先で弦を押さえる感触、弦を動かす感触を再確認。
指先の感触が体全体~頭まで伝わる←→頭から指先に。
弾きたい音に必要十分な動きを体全体で表現しようとしている。それが自然な体のしくみ。それをじゃまするのをやめるだけ。

弦を、指先だけで押さえない。
・直接的には弦を押さえるのはもちろん指先ですが、指先で弦を押さえるために、ひじから全体を使う意識をもつ。
・体に近いポジション(ハイポジション)を押さえるときも、腕を長いまま使う。腕を縮める必要はない。長い腕のまま、ひじの角度によって、手を近づけることができる。
・押さえるポジションを覚えるとき、指や手の形だけでなく、ひじの角度も含めて覚えるようなつもりで。ひじの自由さが大事。

illustrated by Pantaya
illustrated by Pantaya ギターから離れて、ひじを曲げて、前、後ろに動かしてみましょう。当り前の動きのようで、こういう動きができることを忘れていたかもしれません。

バレーコード(セーハ)を弾くとき
・人差指で全部の弦を押さえるので、人差し指をまずネックに持っていきがちだが、そこをあえて、小指のほうから手を動かしてポジションを見つける。(小指で弦を押さえない場合であっても)
・バレーコード(セーハ)のときも、ひじの角度が大事。ひじを前に出したり、後ろに下げたりすることで、押さえやすい位置が見つかる。

右手~カッティング/ストロークするとき
・下向きにストロークするときも、体の中心では上向きの流れが起こっている。それが腕を振る動きにつながる。体の中心から手の先へ。

自分を固めるのをやめる。
必要があればポジションを固定することはかまわないが、そのために体の筋肉や関節は固めない。いつでも動ける状態で、静止している

楽器におおいかぶさらない。自分が中心にいて、自分の中心から楽器を迎えに行く。

自分の手をみるとき、共演者を見るとき~眼球で見ているのではなく、脳で見ている。
・これは抽象的に聞こえるかもしれませんが、からだに即した話です。
・自分の手を見たりするときに「頭の後ろ(=脳)で見ている」ことを思い出すことで、前のめりになりすぎなくなる。
・眼球は光の情報をとおすだけで、その情報は視神経から脳まで運ばれている。頭の後ろにある脳の視覚野で人はものを見ている。
・共演者を見たり、楽譜を見たりするときも同じ。

楽器(楽器ケース)の運び方を見直す。
・「演奏するときより楽器を運ぶときのほうが、実は疲れやすく、ストレスなんです」と伝えてくれたギタリストの方がいました。それで、肩にケースを背負ったり、手に持ったり、持ちあげたりするときの負担のない「自分の使い方」を、アレクサンダー・テクニークの原理を使って一緒に見直したら、その後、楽器を運ぶことによる疲れがとても減ったそうです。

弾こうとしている曲を、自分はどう表現したいか?
その意図を明確化して、体がそれを表現。
自分がイメージしている音を出すためには、動きさえ改善できればいいわけではありません。ただ、動きが自由になると、生き生きとした、実感をともなったイメージを持ちやすくなります。(一方で逆に、いつのまにか意識が一点集中になりすぎていることによって、体の動きを制限してしまっていることもあります)。

そこであらためて、弾く前に、自分が表現しようとしている情景や感情、色合い、時間の流れなどを思い浮かべてみましょう、視覚化、映像化してみましょう。それでさらに動作を意識する。その相互作用があることで、さらに自由に表現されてくるものがあります。

首を自由に。
上記に書いたようなことを意識しながらも、「首を自由に」ということに、ちょくちょく戻ることが大切です。
首が自由であることが、体全体を生き生き使うための大事な要素です。

レッスンのなかで、その人その人の状況に応じて、上記に書いたようなことを、実際に体験しながら探ったり確認したりして、それを、その人のギター演奏や、生活に生かしていきます。
(その人その人によって、必要な情報は違います。要らない情報は忘れてOKです)。
からだに対しての意識の向け方が変わることによって、今まで体験したことないような感覚が生じることもよくあります。そして結果としてパフォーマンスにも大きな違いが生じたりします。

自分の場合はどうかな、と、興味のある方はぜひ体験してみてください。


アレクサンダー・テクニークlittlesoundsでは、東京と神奈川で個人レッスンを、それぞれ週に3日づつ行っています。
レッスン・スケジュールとお申し込みはこちらです。

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あがり症(続き)

今日から音楽大学での新しい期がはじまりました。
受講者が入れ替わって、新メンバーで、今日から毎週のクラスです。

去年は数名だった声楽科の学生さんが、今年は一番多く、次がピアノ。残りがフルート、トランペット、ドラムスなどの学生さん。ありがたいことに定員以上のお申込みがあって抽選になったようです。去年に参加した学生さんが「来年も参加します!」と言ってくれていたけれど、抽選から外れちゃったかな。

新しい学生さんたちは、アレクサンダー・テクニークについて聞いたことがないという方がほとんどでした。受講動機を聞いてみたら、「本番であがってしまうのをどうにかしたい」というようなことを言っていた人が、やはり多かったです。「心を強くしたい」と言っていた人も。

というわけで、先日書いた「あがり症」の話の続きです。

先日の記事では、「あがり症」「人前での緊張」に対処するためには、ふだんのことを見直してみることが有効だということについて書きました。実際私は、ふだんのことを見直すことによってあがり症が軽減する例をとても多く観てきています。でも同時に、人前で立ったときの本番で起こることをとらえ直すことも、やはり役に立ちます。

・緊張している自分を冷静に見てみる。自分が緊張しているということに反応するのをやめてみる。

本番で緊張するというのは、実はあたり前のことです。
「部屋で鼻歌を歌っているのと同じように、ステージでも歌えたらいいのに」と思ったことがある人はいると思いますが(私はそう思ったことがあります)、
実際は、お客さんたちがわざわざ時間を取って、場合によってはお金を払って、聴きに来てくれている特別な時間であり、場所なので、やはりそれは、緊張するに値するシチュエーションなんですよね。その大切さをしっかり認識してるから、その時間を大切に思っているからこそ緊張するんだと思うのです。なので、「家でと同じように」「ふだんどおりに」というのはできないのがあたり前だと思います。「ふだんどおりに演奏しなくちゃ」と、無理に思わない方が自然だともいえます。

そう考えたら、緊張する自分を否定しなくていいんだな、と思いませんか?

ああ、緊張しているなあ、と思いながらも、それを変えようとするのはやめて、

緊張している自分だけど、今、私はこの歌を歌いたい(または演奏したい、パフォーマンスしたい、話をしたいetc)と決めた。
聴いてくれてる人たちもいる。
緊張しているままで、心をこめて歌おう。
と。

その歌(演奏、パフォーマンス、お話)が伝えようとしているものは何だっけ、というのをもう一度思い出して。思い描いてみて。

「ふるえ」が起こっているかもしれない。
でもふるえているのは、固まっている自分をほぐそうとしているのかもしれない。
じゃあ、ふるえているのにまかせてみよう。

ただ、足の下に床があることだけ思い出してみよう。

ふるえていても、足下にはちゃんと自分を支えてくれている地球がある。

そんなふうにして歌って(演奏して、パフォーマンスをして、話をして)みると、
実は、家で歌うときと同じようにはできないけれど、
家で歌うとき以上の演奏ができることだってありえるのです。

「いつでもふだんどおりに」という以上の可能性が、そこにはあるのです。

「あがり症」「緊張する」ということを、もう一度体の面から観てみます。

体の面から言って、大事な本番に臨むことによってアドレナリンという神経伝達物質が出るので、その影響で、意識が繊細になって、ふだん気づかないようなことに気づくということが起こることがあります。たとえば、本番になると、会場にいる誰かの話し声がやたらと気になったり、楽器がふだんと違うことがどうしても気になったり、会場の音の反響のしかたが気になったりしてしまい、また、自分自身の体のどこかに関する違和感が気になったりして、集中できなくなってしまったりします。

自分のなかで、あるいはまわりで起こっていることが、これからやることの邪魔をしているような気になってしまうのです。

でも実際には、そういう自分のなかの、あるいは環境にある細かないつもとの違い、それ自体は、それほどパフォーマンスに悪影響を与えているとは限らないかもしれません。

(アレクサンダー・テクニークで、「自分に対する邪魔をやめる」というような言い方をよくしますが、「自分に対する邪魔」について、ネガティブに考えすぎる必要もありません。)

むしろ影響があるのは、そういう、ふだんと違う刺激に対して、自分を固めるような反応をしてしまうときなのです。いろいろなことに気づいていても、それをシャットアウトしようとしたり、止めようとしたり、固めたりしようとしなければ、悪影響はないことのほうが多いのです。

自分について「手が汗ばんでる」「ふるえてる」「顔が赤くなってる」などが気になるかもしれません。

それを止めようとするのは逆効果かもしれません。
止めようとするのはやめて、むしろ、からだ全体、自分全体に意識をむけてみましょう。そして足元には地面があります。そこに戻ってみるとよいと思います。

* *

こんな話をすると、
「自分でもいろいろ考えたり研究したりして、頭ではわかっているのですが、やっぱり、つい、よけいなことだとわかっていても、考えてしまう」
と、さらに言われる方も多いです。

そうであれば、やはり体からのアプローチが有効。

体からのアプローチによって、体のしなやかさを取り戻し、自分の中心を思い出す。

「どうしても緊張してしまいやすい」という人は、ふだんでも、気づかずに体をずっと固めたままでいる人が少なくないです。
それにまず気づきを向け、ふだんからの緊張しすぎをほどいていくためには、言葉で一生懸命理解しようとするだけではなく、レッスンがお勧めです。このブログもそうですが、不特定多数の人に対して書かれている言葉は、ひとりひとり違う「その人」に起こっていることの実情とは、ずれることがあります。アレクサンダー・テクニークのレッスンでは、言葉だけではなく体験しながら、その人自身が気づいて、自分にとってよいことを判断し、対処できるようになっていくお手伝いをします。

「つい反応してしまう」ということをしなくなるためには、自分の中心に意識をもっていって、

”起こることに対処したり反応したりするときは、自分の中心から”

と、意識してみるのがおすすめです。

でも、どうやって? と思う方は、よかったらレッスンにいらしてくださいね。

上野公園の桜。地面から見上げたところ(2017.4.12)
上野公園の桜。地面から見上げたところ(2017.4.12)
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あがり症の方に

音楽家などの方から、コンサート、あるいはオーディションなどの本番であがってしまって普段どおりに演奏できない、と、相談されることがよくあります。「ふだんは、そんなこと起こらないのに、手がふるえたり、動かなくなったりする」と。
「そんなときどうしたらいいか」ということですが、本番の「そのとき」に対処できるアイデアも、ありますが、それと同時に「ふだん」のことを見直すこともやっぱり大事なんですね。

「ふだんは問題なく弾ける」と、たいがい、言われるし、それは本当だと思うのだけれど、ふだんも実は、問題ない程度に起きているなにかがある。ふだんなら問題がない何らかのその人の傾向が、本番になってアドレナリンが出てきたときに、強調されて現われてくる。そしてそれが、自分のパフォーマンスを邪魔することになってしまったりします。

それを変えたいとか、見直したいと思うのなら、やはり、「ふだん」のことを見てみることからはじめるのが、早道なのではと思います。

たとえば演奏家は、指の動きについてはすごく意識が高いのだけど、胴体とか、足とか、首とかのことは意識したことがなかったりする人が多いようです。また、楽器を持って演奏する人でも、ひじについても意識したことがないという人もいます。また管楽器奏者で唇のことばかり意識しているという人もいたりします。

その部分での動きに「自分は問題がある」と思うからこそ、そこばかり意識するようになっているのですが、その意識の持ち方が逆効果になっていることがあります。問題があるからこそ、その「問題」からいったん離れてみて、全体に戻ることが、問題解決の早道であることが、実際は多いのです。

自分という体全体を使って楽器を演奏しているときに、意識が、一部分だけに偏っていると、サポートをなくしてバランスを崩してしまい、無理やりバランスをとるために体を固めざるを得なくなってしまったりします。体を固めることが必ず悪いというわけではないけれど、身体の一部分だけを固めて、それ以外の部分と切り離されているような状態が長く続くと、苦しくなってしまう場合が多かったりします。

そういう傾向が大問題になっているときではなくて、問題と言えないほどのわずかな傾向であるときのほうが、変えることがしやすいかもしれません。

私のアレクサンダー・テクニークのレッスンではそういうことをサポートします。

ときによっては楽器をかまえる以前のところで、ただ座るという動きをやってみたり、「楽器をかまえる」というのをひとつの動きとして見直してみたりもします。

そして、その人にとって簡単に弾けるフレーズを弾いてみる、そして苦手なところを弾いてみる、それぞれ何が起こるか見てみます。その人、その時によって、どこがクリティカル(=その人にとって決定的な瞬間)かは違うので、お会いして実際に立ちあいながらライブですすめていきます。

そのうえで、人前でパフォーマンスしてみると、緊張の度合が減っているということはよくあるのです。

「ふだん」のことと、人前に立ったときなどの本番の状況のことと、両方を見てみるのが、あがり症や、緊張への対処のワークとして有意義だと思います。

→あがり症(続き) 本番のとき

アレクサンダー・テクニークlittlesoundsでは、東京と神奈川で個人レッスンを、それぞれ週に3日づつ行っています。
レッスン・スケジュールとお申し込みはこちらです。

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デビ・アダムス(Debi Adams アレクサンダー・テクニーク教師)2017年1月来日

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今年の1月にひきつづき、来年の年明けにも、ボストンのアレクサンダー・テクニーク教師、デビ・アダムス(Debi Adams)さんが再び来日します。

デビは、私が2001年から12年間、ほぼ毎年訪ねていたボストンのアレクサンダー・テクニークの学校の先生です。
学校のディレクターのトミー・トンプソンが、精神的支柱として、アレクサンダー・テクニークの哲学を教えてくれる存在だとすると、デビは、それを具体的にわかりやすく、それぞれの人の毎日の生活や行動に落とし込む手助けをしてくれる存在でした。

彼女はピアニストでもあります。そして、2013年にボストン音楽院に新設されたアレクサンダー・テクニーク・トレーニング・コースのディレクターです。

今回、音楽家向けのワークショップと、
アレクサンダー・テクニーク教師と学んでいる方のためのワークショップ、そして個人レッスンを行います。
ワークショップは、ひとりひとりのワークの機会が受けられるように少人数で行います。
以下のリンク先に内容紹介と、お申し込みフォームがあります。
みなさんのお申し込みをお待ちしています。

1月5日(木)アレクサンダー・テクニーク教師、トレーニー向けワークショップ(藤沢鵠沼)”座ること、立つことを教える”

1月6日(金)デビの個人レッスン(藤沢・鵠沼教室)
10:30、11:15、12:00、13:45、14:30、15:15、16:15

1回45分12000円
(ワークショップご参加の方は1回10000円)

1月7日(土)音楽のある暮らしに活かすアレクサンダーテクニーク(東京)

1月8日(日)“レファレンス・ポイント” デビ・アダムスを迎えてのアレクサンダー・テクニーク・ワークショップ教師と学んでいる方のためのワークショップ(東京)

1月10日(火)アレクサンダー・テクニーク教師、トレーニー向けワークショップ(藤沢鵠沼)”座ること、立つことを教える”

1月11日(水)デビの個人レッスン予備日
1月12日(木)デビの個人レッスン(東京・文京教室)
14:00、14:45、15:30、16:15、17:00、18:30

1回45分12000円+通訳代1500円
(ワークショップご参加の方は1回10000円)

●講師紹介 デビ・アダムス(Deborah Fishbein Adams)

ATI公認アレクサンダー・テクニーク教師。トミー・トンプソンのもとで教師養成トレーニングを受けました。ほかに、ブルース&マーサ・ファートマン、リカ・コーエン、デビッド・ゴーマンほかたくさんの教師たちと学んできました。現在デビは、ボストン音楽院にて、音楽家、ダンサー、俳優に向けてアレクサンダー・テクニークを教えると同時に、音楽院内にできたアレクサンダー・テクニーク教師養成トレーニングのディレクターでもあります。

デビはピアニスト(ボストン大学音楽部ピアノパフォーマンス科修士)で、何年も前に腱鞘炎で悩んでいたとき、アレクサンダー・テクニークに出会ったことが、最終的に痛みのない人生につながりました。このパワフルなワークをほかの人たちにシェアする責任を感じています。

参考までに過去ブログの記事です。

デビ・アダムスさんのワークが終わって-1 ”reference point
デビ・アダムスさんのワークが終わって-2 重力とサポート
ピアニストのための12のおきて
デビ・アダムスさんのレッスン&ワークショップを終えて

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1月7日(土)音楽のある暮らしに生かすアレクサンダーテクニーク(デビ・アダムスを迎えて)

人前で演奏するときの緊張、初見演奏、練習のコツ――どのあたりに関心をお持ちでも、アレクサンダーテクニークの基本原理を、自分にあてはめて活用することができます。
デビは演奏家として仕事のあらゆる面にアレクサンダーテクニークを活用しています。
アレクサンダー氏の発見に根ざした「インヒビション(抑制)」と「ディレクション(方向性)」について、デビは新鮮な視点を持っており、さらに、そこにテンセグリティや神経生理学などのもっと最近の概念も取り入れています。
参加者はご自分の楽器や疑問・質問を是非お持ちください。
ピアノのある部屋で行う予定です。

あがり症について
正真正銘のあがり症も、もっと程度の軽い緊張も、人前で演奏するときの緊張体験がどんなものであれ、
アレクサンダーテクニークはそうした演奏体験が楽しさや喜びの体験に変わる可能性を提供します。
緊張や不安の症状を自分がどう解釈するかによって、いかにぎこちない道を転げ落ちてしまえるか、
また同じ症状を新たな視点でとらえることで、心の奥底では可能だと知っているような演奏体験へ
いかに変容していけるかについて見ていきます。

●講師紹介 デビ・アダムス(Deborah Fishbein Adams)

ATI公認アレクサンダー・テクニーク教師。トミー・トンプソンのもとで教師養成トレーニングを受けました。2002年からボストン音楽院にて、音楽家、ダンサー、俳優に向けてアレクサンダー・テクニークを教えてきており、2012年には音楽院内にできたアレクサンダー・テクニーク教師養成トレーニングのディレクターになり教師を養成しています。

デビはピアニスト(ボストン大学音楽部ピアノパフォーマンス科修士)で、何年も前に腱鞘炎で悩んでいたとき、アレクサンダー・テクニークに出会ったことが、最終的に痛みのない人生につながりました。このパワフルなワークをほかの人たちにシェアする責任を感じています。

今回、東京でのデビのそのほかのワークショップと個人レッスンについてはこちら
ボストン音楽院サイトのデビのページ(英語)
デビの個人ウェブサイト(英語)

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日 時 : 1月7日(土)10:30~16:30
会 場 : STUDIO1619
西武池袋線「江古田」駅より徒歩6分、
または地下鉄有楽町線「新桜台」駅より徒歩1分
http://www.studio-1619.com/map.html
参加費 : 16000円(事前振込。お申し込み後、振込先をお知らせします。)
定 員 : 10名 おかげさまで満員になりました。以降、キャンセル待ち受付とさせていただきます。(6日、12日の個人レッスンは空きがあります。よろしければどうぞ。)
講 師 : Debi Adams (通訳つき)
お申し込み、お問い合わせ:
yuriko@littlesounds.com までメールで以下をお知らせください。
1) お名前 2) お電話番号
3) このワークショップをどちらで知りましたか?
4) その他、参加するにあたって、特に興味があることなどをお知らせください。)

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楽器を運ぶ。

ギターと機材を持って、いろいろな土地に演奏しに行くギタリストの方のレッスン。
今までのレッスンのなかで、楽器の演奏はだいぶ楽に自由になってきたとのこと。でも実は、移動のときに楽器や、機材の入った鞄を持ち運ぶことが、演奏以上に負担になっているとのこと。

そこで、その日はちょうど、ホイールつきかばんと楽器を持って来られていたので、外に出て、ホイールつきかばんを持って歩くことをレッスンでやることにした。

腕の力だけではなく、自分全体が移動するのにかばんが一緒についていく、と意図することと、それを邪魔しているのをやめること。その人の場合、それがどういうふうに起こっているか、具体的に観て、気づきを向けてみる。

それをやってから、部屋に戻り、楽器の演奏もやってみた。
そうしたら、演奏がいつも以上に、自由でなめらかで、いい音になっていた。

ふだんの動きと演奏は、ひとつながりなのだ。
演奏のときのことだけでなく、日常の動きを見てみることで、演奏に違いが出てくることは、はじめはイメージしにくい人が多いようだが、実際にやってみると納得する方が多いです。

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弦楽器奏者のレッスンで

弦楽器奏者(ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラなど)とのアレクサンダー・テクニークのレッスンで、演奏のアクティビティをやるときのこと。
腕が自由に使えるようになると、演奏中の左手のポジション移動や、グリッサンドなどの動きが楽になって、逆に目的のポジションより行き過ぎてしまうことがある。
一瞬、音程のコントロールができなくなる。

要は、それまで力づくでやっていたので、同じだけの力を使って動くと、勢いがつきすぎてしまうのだ。

でも大丈夫。
「力はそんなに要らなかったんだな」ということがわかって、より少ない力=ふさわしい力で目的地を意図して、体全体のつながりのなかで手を使うことに慣れていけば、新しいコントロールが身に着く。
それは力を抑える、というのとも違う。

より楽で、自由なコントロール。

指だけでなく、手だけでなく、腕だけでもなく、
胴体と、腕と手のつながりの意識が変わってくることになる。

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石井ゆりこによる東京と神奈川・湘南でのアレクサンダー・テクニーク・個人レッスン、募集中です。スケジュールはこちらです
演奏家の方(アマチュア、プロ、教師の方などなど。クラシック、ジャズ、ポピュラー、民俗音楽などなど) も、それ以外の方も、それぞれのペースで学ばれています。

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