10/29(土)育つことのお手伝い&自分のなかの子どもを育てる (モンテッソーリ教育と、アレクサンダー・テクニーク・ワークショップ)

7月に行って好評だった、モンテッソーリ教育とアレクサンダー・テクニークのコラボ・ワークショップの第二弾を開催します。31年間モンテッソーリ教育に携わってきて、日本各地でモンテッソーリ教育を広めている、深津高子さんとのコラボレーションです。

高子さんのお話はいつもとても具体的で、なので、理論が理論におわらず、色や形や手触りを持つようです。
子どもたちと、子どもたちのまわりの環境をととのえるための具体的なアイデアがいっぱい。
具体的な質問をするとさらに、すぐにやってみられるような具体的なアイデアが返ってきて、わくわくします。

たとえば前回は、6歳の子どもとお夕飯の買い物に行くときの話が出ました。子どもがスーパーなどに行って「いうことを聞かない子」のようになってしまうのは、子どもにとって、情報量が多すぎるので混乱してしまい、何かに集中したくても集中できなくなってしまうから。「お夕飯に何を作ろうか」、というところから情報を共有して、買いもののメモを書き、一緒に作る、というアイデアを、参加者のひとりの方はさっそく、実践してみましたと報告くださいました。

早速取り組んでみると、子どもがすでに持っている力を実感できました。子どもの力は侮れないですね。
子どもに対する見方が変わってくると、今まで見えていた世界が楽しいものに思えてきました‼︎
今までのように心身の疲れは感じなく、辛さが楽しさに転換されたようです。
これまで緊張状態がずっと続いていましたが、アレクサンダー・テクニークのレッスンでは呼吸を整えることに気づかされ、身体が少しずつ緩み始めました。今回、更に緩みが加速され、生きるのが楽しいと感じられるようになってきました。

ほかには、自分の子ども時代のことを振り返ったという方も多く、また、ワークショップ後、ご高齢の親御さんとのかかわり方が変わったという方もいらっしゃいました。

「すごいね!」という言葉でほめるかわりに、もう少しよく子どもを観察して、ありのままを認めて、その言葉を伝えてみよう、ということもやってみました。
それを職場で実践された方はこう言われていました。

「今までいかに『すごいね』しか言っていなかったかに気づきました。
『すごいね』と言わずに別の言葉を探すようにしたら、時間が必要なので会話がゆっくりになりましたが、
そのときの子どもの顔は、なんだかうれしそうでした。
そして会話も延々つなげなくても、子どもが満足したので、結局は短いやりとりで済んだのでした。

 

高子さんは、「自立」をテーマにお話され、「知的自立には原体験が必要」と言われていました。
つまり、「五感で感じることが、遠い将来、自分で判断するときに役に立つ」そうです。
また、「選ぶこと」そして、「選んだ結果を体験すること―失敗体験も含めて」が必要ということも言われました。
選んだ結果を気に入らなくても、大人が尻拭いをしない、自分で責任をとるという体験が大事だと。

そして、「モンテッソーリ教育は、観察ありきの教育」だということ、
また、「子どもたちに手を使う大人を見せて、人間の文化を継承することが必要」だと言われていました。

とてもインスピレーションを得られるお話でした。
そして、やはりアレクサンダー・テクニークが大事にしていることととても重なると思いました。

今回もひきつづき、
子どもたちのために、また大人になってしまったわれわれ自身の再教育のためにも、
アイデアをシェアしあい、インスピレーションをもらい、体験してみる会になればと思います。

私のほうでは、アレクサンダー・テクニークのワークをとおして、
自分が「今ここにいるという感覚」に意識を持つことや、緊張からの解放、そこから人とかかわること、などについて体験的に気づきを深めるようなことをできたらと思います。

(前回は、高子さんのお話に夢中になりすぎて、アレクサンダー・テクニークのワークの時間が少なくなってしまったので、今回はもう少しコラボらしくできたらいいなと思います。)

高子さんはこの秋には、介護にモンテッソーリを生かすためのセミナーにも参加されたとのことで、お年寄りの環境にモンテッソーリを生かすためのお話も出るかもしれません。

お子さんやお孫さんとのかかわりを見つめ直したい方、
お仕事で子どもと関わる方、
そして、直接子どもに今かかわりがない方も、
ぜひ、一緒に学びあいましょう。

【深津高子さんについて】
80年代にインドシナ難民キャンプで紛争解決の糸口を模索中、「平和は子どもから始まる」という言葉に出会い、帰国後、モンテッソーリ教育の勉強を始める。
その後、府中市にあるモンテッソーリ園に勤め、現在は全国の幼稚園・保育園に出向き、子どもの視点に立った保育環境見直し作業に取り組むほか、子育ち、環境問題など多岐にわたり活躍されています。
AMI(国際モンテッソーリ協会)公認モンテッソーリ教師、同協会元理事、一般社団法人AMI友の会NIPPON副代表、保育環境アドバイザー、フェルデンクライスメソッド・プラクティショナーでもあり、色や素材のコラージュをするアーティストでもあります。

takako y perro

【石井ゆりこについて】
1999年より東京と神奈川を拠点に、個人レッスンや、ワークショップをやっています。ミュージシャン、ダンサーなどのパフォーマー、肩凝りや腰痛、不眠、あがり症、などに悩む方、介護職、針灸師、整体師などの方などが来られています。自分の心とからだを自分のものとして取り戻すというテーマに興味があります。ギター弾き語りが趣味。国立音楽大学非常勤講師。
著書『無駄な力がぬけてラクになる介護術』誠文堂新光社、
『演奏者のための はじめてのアレクサンダー・テクニーク』ヤマハ・ミュージック・メディア

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関連リンク
・前回のモンテッソーリとアレクサンダー・テクニーク・ワークショップ案内(2016年)
・モンテッソーリ園に行って子どもたちを観察してきた話(2011年)

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10/29(土)10:30~17:00(お昼休憩あり)
場 所:東京都文京区
………お申し込みの後、ご案内をお送りします。
参加費:8500円
定 員:10名
講 師:深津高子/石井ゆり子
お申し込み、お問い合わせ:
yuriko@littlesounds.com までメールで以下をお知らせください。
1) お名前 2) お電話番号
3) このワークショップをどちらで知りましたか?
4) その他、参加するにあたって、特に興味があることなどをお知らせください。)

 

石井ゆりこによる東京と神奈川・湘南でのアレクサンダー・テクニーク・個人レッスンのスケジュールはこちら

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